第一章 水谷良朗・高校一年

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 ――あ、だけどそれらを今まで全部スルーしてたワケだし、今から探す事だって……  ……いや、そうなるといつになるか……?。  …………。  ――ああああっ!  もういいっ!。  ともかく、俺は俺なりに満足している。  今んトコは、ソレで構わないと思った。  ……そう。  今んトコは。  少し悔しいが、山本の言った言葉が俺の生き方を変えた――そんな気がした。  山本への見方も、少し変わった。  これまでは同じ教室にいる女子。  いてもいなくてもいいヤツ。  けれど、あの言葉を聞いてから……少しだけ妙に気になる女子になった。  今まで、挨拶するのも面倒なぐらいの相手だった筈なのに、  今の俺は……タマになら話とかすんのも悪くないかも知れねぇ――とか、結構マジメに思ったりする。
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