~始まり~

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この話は、全てお母さんから、聞かされた。 でも、私はなんとなく覚えてる。 優しく微笑む兄。大きい暖かい手。その手で、いつも私の頭を撫でてくれた。 お母さんが、言うには、私が三歳の時まで、性格は穏やかな人だったらしい。 親の言うコトも何一つ聞かない、そんな子になっていったらしい。 そして、私が五歳の時に出て行ったのだ。
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