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「パパー、出来た?」
容姿そこそこの女が自室のパソコンの隣に設置されてる立体映像に目を向けそして声をかけた。
そこには15センチ程の、女の父親と思われる人が、ごついゴーグルを外し汗を脱ぐっている所だ。
「おお、カズキか!たった今、仮完成したぞ!!!」
父親の無意味に大きな声(むこうは機械音が凄いからだろう)に立体映像の声が割れる。
更にブブ…、と画面が少し荒れた。
だが、そんな事は気にせずにカズキと呼ばれた女は父親が写し出されている立体映像に顔を近づけ笑顔いっぱいに言った。
「ほんと!?今からそっちに行っても良い!?」
「ああ、良いぞ!だが機械が沢山あって危ないからシールドをマトってきなさい。」
「はいっはーい!」
カズキはシールド(正しくはシールドゼルコート)をマトうよう父親に言われ、横30センチ縦15センチの結構厚みのあるボックスを開きピンポン玉サイズの透明のボールを手に取る。
そのボールをグシャリと握り潰すと中からはドロリとした透明の液体。
するとその液体は一瞬にして体中、マトうように伸びた。
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