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これは何か隠している
するとなんだか
変な想像ばかりが
僕の頭に浮かんで来た
「まさか…羅夢の身に…」
そうだよ
2年間も異国の地にいて
安全ばかりな訳ないだろ?
最近では
外国人は狙われやすい
なんてよく聞くし
どうしよ…
「たっだいまーーーっ!!!」
「え…?」
重い空気の中
一際大きな声で
室内に入ってきたのは
噂の張本人だった
「ん?どうしたの?」
数年ぶりに見る
大好きな彼女の姿
背は少し伸びて
なんだか全体的に
ほっそりしたように見える
中学生の時とは
比べものにならない程
魅力的になっていた
「なんで…羅夢が…」
「…裕太をビックリさせたくて。だからみんなで黙ってたの。ごめんね」
樹音は申し訳なさそうに
僕に頭を下げた
そっか
こういうことだったんだ
「羅夢…いつ帰って…」
「ああ、昨日帰ってきたの。樹音に帰るって連絡したら、みんな集めてくれるって言ってくれてさ」
「僕、てっきり同窓会だと…ていうか!帰るって連絡もないなんて酷いじゃないか」
ずっと…ずっと待ってた
会いたい気持ちも
必死で抑えていたのに
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