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「あっ!?」
「どうしたの?」
俺がいきなり声をあげたせいか、由夢姉さんは俺の左腕を離してくれた。
由夢姉さんが腕を離してくれた瞬間、俺はすぐさまこの場から脱出した。
「はぁ~・・・・」
現在、トイレに逃げ込んだ俺はため息を吐いていた。俺は、これからどうするかを考えてたせいか、周りの声が聞こえていなかった。
トイレのドアがゆっくりと開いたのだ。
ゆっくりゆっくり・・・。
「優君・・・」
トイレのドアを開けたのは、御坂梨花。御坂家の三女で、俺の姉の一人である。梨花姉さんは短い髪で、可愛い女の子ではなく、格好いい女の子みたいな感じの顔つきである。
そんな梨花姉さんは、一瞬何が何だかという顔になって、やっと今の状況を理解したのか、顔を真っ赤に染めて「ごめん!」とトイレのドアを閉めた。
「・・・・・・」
多分、俺も顔が真っ赤になっていると思う。
だって、顔が熱いんだもの。
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