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その感情が恋だと気づくまでに、二年かかった。
始まりは中学の入学式の日。
少し大きい制服に身を包み、今までとは少し違った雰囲気にみんなが浮かれている中、私はある一つの光景を見つけて、そこから動けなくなってしまった。
正門のそばに、各クラスの名簿を張り付けた掲示板がある。
そこに寄り添うように立って、わぁわぁ騒ぐ私たち新入生をにこにこしながら見ていたひとから、目が離せなくなってしまった。
「君たちの担任をすることになった、野島祐介だ。君たちも今日から中学1年生、俺も教師1年生だ。君たちと一緒に成長していきたいと思う。よろしくな」
そういって彼はにっこりと笑い、その笑顔はずっと心の中から消えることはなかった。
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