118人が本棚に入れています
本棚に追加
真っ赤になりながら、それでも寝子はうつむいたまま、消え入りそうな声で、俺に想いを伝えてきた。
「そうか。ごめんな?今まで、気づかないで…」
「…ほんとよぉ…」
そして、あたし寝子は一転、すがるような瞳の端に、光る物を溜め込みながら、俺の返事を待っている。
「…俺も。寝子の事は、憎からず思っている。まあ、その、いつものやり取りだって…
結構、気に入ってるし…さすがに、好きか嫌いかって言われると、いきなりだったから…
返事に困るが、少なくとも…嫌いでは、ない…」
俺は、真っ赤になりながら、そう言うのが精一杯だった。
最初のコメントを投稿しよう!