目覚めの日 1

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明日は魔王が勇者に敗れて200年らしく、村のみんなは不安げに過ごしていた。 そう明日には世界に魔王が人間の中から現れ、魔物と人間の滅亡に追いやろうとし始める。 そして、その魔王やそれを倒す勇者が自分になるのではないかと怯えているのだ 「全く、愚かな話しだよ。人間はこの世界に何億といるって言うのに」 「ルイン!そんなこと言ってるとみんなに嫌われるよ!」 そんなことを僕ルインに言うのは幼なじみのリズである。 「だって本当のことじゃないか、何億分の二なんてもはや奇跡さ。それ位わからんと来年街の学校入れないぞ」 当然こんなことを言うと彼女はいつも、「ルインなんか嫌いよ」と怒って何処かに行こうとする。 そしていつも僕がそれを追いかけて機嫌を直す。決まったパターンだ。 「熱っ」 両腕の手の甲が一瞬痛くなったが何も無かったから無視した。 そんなことよりも彼女を追ていかけなければ行けないのだから。
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