第一章

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太陽が堕ちきって辺りが暗くなって俺は再び彼女に近づいていった。 「目が覚めたのか。」 俺に気付いた彼女はこちらを向くが、その目にはなんの色も感じられなかった。 一瞬吸い込まれそうになるの感じ目をそらす。 もう一度彼女を見るが掛け布団の一点をじっと見ていた。 ふう、とため息をついてから彼女に背を向けると寝室を後にした。 そして簡単にお粥を作ってから寝室に戻ると、さっき開いていたカーテンが閉められていて真っ暗になっていた。 電気をつけてから彼女の側による。 「お粥作ってきたから食いな。」 そう言って手渡すが彼女は何の反応も示さない。 とりあえずサイドボードにそれを置き、彼女の横にあった椅子に座った。
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