『真・羅生門』

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はははははハはハはははハははははハははハはははハははハははハはハ 愉快だ。最高の気分。下人は自分が絶対者になっていたと確信した。身分なんて関係なく、「狩る」側の人間だと。 梯の方に向かう途中に、先程の老人に見られている事に気付いた。 げてげてげてげて げてげてげてげて げてげてげてげて げてげてげてげて 不気味な笑いが羅生門に木霊する。それを尻目に下人は再び暗い暗い街へと降りて行ったのだった。
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