『真・羅生門』
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夢。目を覚ますと服が汗でぐっしょりと滲んでいた。 辺りを見回すと見覚えのある あの部屋。昨夜、かつての主人をあやめた時の興奮が冷めきっていなかった。と、同時に先程まで見ていた胸くそ悪い夢を思い出す。 複雑だった。自責なんてなかった筈だ。罪の意識はとうに あの夜、羅生門に捨ててきた。 それなのに、である。 「くそ、一体何だっていうんだ!!!」 壁を拳で殴りつける。何度も、何度も。血が滲もうともやめなかった。
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