『真・羅生門』

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「か…、勘弁してくだせぇ!!どうか、命だけは!」 命請い、無駄な命請い。 下人は微笑みをたえて刀を振るう。 肩。胸。顔。切傷を少しずつ増やす。 その度に男の顔は苦悶と恐怖に包まれる。 そして男は失禁を垂れ流す…。 それを見ていて何故だか下人は霧消に腹が立ってきた。 昨夜の興奮と比べたら全く興冷めである。 刀を振るう。男の下腹部から何かが取れた。下人はこれで男が少しは面白い反応を示すか楽しみにしていた…。 しかし 現実は気絶しただけ。 つまらない つまらない つまらない。
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