『真・羅生門』

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─それから数年後。 都は親政により活気を取り戻していた。 羅生門の復興、その作業が進むのを見ている老人が居た。 嬉しそうに ぐえっ ぐえっ と不気味な笑顔を浮かべていた。 あの検非違使も、そこには居た。町民に混じり、作業に準じていた。 あれだけあった死体はそこにはもう無く、木陰にひっそりと小さな碑が立てられているだけだった。 「住職、お昼の準備が出来ましたよ。」 使用人が老人を呼ぶ。老人は重い腰を持ち上げ、堂へと向かった。 食事を運ぶ一人の男。胸元には傷跡があった。
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