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スイカのプチテンシのアドレスは、自分のケータイに保存してある。
まずはこれを、自分のプチテンシに登録する。
そのあと、自分のプチテンシのアドレスを作成、登録し、スイカのプチテンシと繋がる状態にする。
…………
ここまできて、ヨーヘイはふと我に帰った。
「こんなことをしても、スイカはもう……」
だが、これで永遠の愛が叶うというのなら、それが彼女の願いだというのなら、やる価値はあっただろう。
ヨーヘイは、今は亡きスイカに向けてメールを送ってみることにした。
普段通りのメールにするか、少しクサい台詞を入れるか……。
頭より先に、指が動いていた。
『ずっと大好きだよ、スイカ。』
プチテンシは絵文字が使えないようだ。
少し物足りなく感じた。
ヨーヘイはプチテンシを閉じて、窓から外を見た。
空には薄暗い雲が立ち込めていた。
アキラはもう帰っただろうか……。
視線をプチテンシに戻してみると、『送信完了』の表示を映し出していた。
送信したという事は、スイカが持っていたプチテンシに、無事にメールが送られたという事になる。
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