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 「──なんなんだ…!?あの  青年は…!」  「強い…」  「初めて見る顔だぞ」  侑士が相手に勝つ度に周囲が  ざわめく。  が、一人の男の声によって、  ざわめきが一瞬にして静まり  かえることになる。  「おい、試験の様子はどうな  のだ?」  「王……!」  「王だぞ…!!」  そう、そこに王が現れたのだ  。皆、一斉に頭を下げる。  審判が王の質問に答える。  「はい、順調でございます」  「そうか。それならよい。な  かなか面白そうだ。私も見さ  せてもらうぞ。……景吾、お  前もこちらに来なさい」  「はい…父様」  周りがまたドッとざわめき始  めた。滅多に人に姿を見せな  い王子が現れたからである。  「凄い…!王子だ!」  「景吾様だ…!!」  王子──景吾はとても美しく  、父の傍らに静かに立ってい  た。  「「────…」」  侑士と視線が一瞬交わる。  王が、口を開いた。  「景吾」  「何ですか?父様」  「しっかり見ておきなさい。  お前の護衛が決まるのだぞ」  
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