53人が本棚に入れています
本棚に追加
侑士が受けている試験。
それは、王家の人間にとって
最も身近である存在──護衛
の採用試験なのである。それ
故、王家の身を守るための武
力が最重要視されるのだ。
「…審判。続きを始めよ」
「は!…それでは、次の者、
前へ」
「…では、以上で試験を終了
する。勝ち残った3人の者以
外は全員不合格だ。三人はこ
こに残るように!」
“余裕やったな”
侑士は試験に合格する事が出
来た。合格した者は侑士の他
にあと二人いる。侑士とは違
う村の者だ。
「─合格者の三人。明日、護
衛任命の式がある。その説明
を今からするから、よく聞い
ておくように。」
先程まで審判をしていた男の
説明を聞きながら、侑士はチ
ラリと王と王子が居た方を伺
う。しかし、そこにはもう彼
らは居なかった。
「…父様」
「何だ?景吾」
城の通路。突然、景吾が王に
声をかける。
「質問があるのですが」
「何だ?言ってみなさい」
最初のコメントを投稿しよう!