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   ──────ガバッ  「……………」  「お!起きたか侑士!おっは  よー!」  「……………」  「あ、あれ?侑士…?」  岳人の耳元大音量によって目  を覚ました侑士は、かなり不  機嫌そうだ。無理も無い。元  々寝起きは低血圧で、彼は毎  朝機嫌が悪いタチなのだ。そ  れに重ねて岳人の大音量とな  れば更に機嫌が悪くなる。謙  也はそれを知っているから岳  人を止めようとしたのだが。  「…言わんこっちゃない…岳  人のアホ!ここに来るときあ  んだけ教えたやないか…!!  侑士、怒るとホンマ怖いから  嫌や…。」  「どうしよう謙也!」  「とりあえず謝り!」  「ッごめん侑士!今日みたい  な日ってテンション上がるじ  ゃん?だから、つい…!ホン  トごめん!!」  必死に謝る岳人を、心なしか  オドオドした様子で見守る謙  也。  侑士が、口を開いた。  「今日…?今日って……   ……───────!!」  そして、顔を輝かせて、勢い  よく立ち上がった。  
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