0人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
「ねえねえ」
「・・・?」
一瞬わからなかった。
なんだ??
「ねえねえったら!!」
ドンドン!
俺の肩を思いっきり叩きやがった。
「・・・え?」
わからねえ・・・。
俺に、触りやがった。
でもこいつは俺の目を真っ直ぐ覗き込んでくる。
「喋れないの? お兄ちゃん」
間違いない。
「オマエ。俺が見えるのか?」
「? あったりまえじゃん」
ニコッ、と笑いやがった。
・・・でも
待て待て待てよ。
なんで見えるんだよ・・・。
おかしいだろ・・・。
だけど、
思いっきりガン見されてるし・・・。
視線を逸らそうとすると、俺の視界に入るように回りこんでくるし・・・。
「お兄ちゃん」
と、言われましても。
状況が飲み込めないまま、俺は思い切って口を開いた。
最初のコメントを投稿しよう!