災い転じて

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『それ本当に如月さんだったのか?向かい側の建物だから距離的にも、人違いって事は無いのか?それに彼女は風邪で休んでいるんだぞ』 実は、こんな事を言いながらも俺は気が付いていた。 如月さんは、恐らくこのホテルで小説を書いているのだろう。 だから一緒に居た中年男は、出版社の担当者に違い無い。 でも俺からこの事実を、雅彦に言える筈が無かった。
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