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―ピピピピピ…。
部屋に響き渡る目覚まし時計の音。
「ふわぁ…。」
欠伸をしながら背伸びをする。
「学校…行かなきゃ…。」
そう思うと体が余計に重くなる。
それでも重たい体を起こして制服に着替える。
いつもと同じように歯を磨いて顔洗って、薄めに化粧して、髪をセットする。
「行ってきます…。」
駅まで歩く力も精一杯。
普段なら5分で着くのに今日は10分もかかった。
いつもと同じ満員電車。
息苦しい…。
地元の駅から2駅のところに学校がある。
そこから10分弱歩いて学校に着く。
「なっちゃんおはよ!」
クラスの友達が笑顔で挨拶してくれた。
「あっ、おはよ!」
「なっちゃん体調平気?千紗から聞いたよ!」
少し胸がズキンとする。
「うん…大丈夫…。」
下手な作り笑い―
もう逃げたいよ…。
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