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「く…工藤くん!お…お疲れさま!」
私は勇気を振り絞って、部活終わりの工藤くんに炭酸水を渡した。
周りにいる野球部の子たちが冷やかしながら通り過ぎる。
「あ…あぁ。ありがと。」
工藤くんは驚いた顔をしたけど、炭酸水を受け取ってくれた。
「あっ!あのっ!」
心臓がバクバクして泣きそうになる。
でも言わなきゃ…―
「また…待っててもいいかな…?」
怖くて工藤くんの顔が見れない。
「ちょっと遅くなるけど…。それでもいいなら。」
えっ…?帰ってくれるの?!
「全然大丈夫です!全然待ちます!」
「じゃあここにいて。」
そう言って工藤くんは部室棟へ向かった。
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