4210人が本棚に入れています
本棚に追加
/229ページ
周りでは、学生や卒業生、一般人も入り混じりながら穏やかな曲に合わせて踊っている。
ギィィィ…
突如、大広間の扉がゆっくりと開き、漆黒の礼服を着たレイスと、淡い蒼のドレスを纏って、普段下ろしている髪を後ろで揺ったライザが入ってきた。
アリナたちがいた場所は中央付近のため、両者共に気づくことはなかった。
レイス「凄い人混みだな…」
ライザ「学生も一般人も混じってるからね~」
ライザの頬は薄いピンクになっており、少し緊張しているようだ。
レイス「なるほど…多いわけだ。
ちょうど曲が終わったな。次の曲から踊ろうか…」
レイスがそう言った時、穏やかな曲が終わりを告げ、テンポの速い曲が流れ始める。
ライザ「レイス君は何でダンスができるんだい~?」
レイス「色々な任務をしたからな…。その副産物だ。ライザは何でだ?」
ライザ「私は家がよくパーティーをしていたからだよ~」
レイスとライザは曲のテンポに合わせて言葉を交わしながら踊っている。
その二人の周りの人はテンポに合わせた激しいものだが、目を奪われる程美麗なダンスだ。
もちろん、レイスとライザに目を奪われる人もいたが、それは極小さなざわめきで止まり、二人が気づくことはなかった。
最初のコメントを投稿しよう!