新:第三幕~闇の脈動~

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ズガァァァン!! 凄まじい爆音と共に振り降ろされた凶刃は大広間の床を砕き、黒炎は空間を焼き尽くす。 筈だったが、血舞ノ太刀は大広間の床を砕くだけに止まり、黒炎はその力を解き放つ寸前に、白銀のローブを着たレイスの無属性の魔法によって消え去っていた。 レイス(危なかった…寸前に無を使っていなければ全員が消え去っていた…なんて魔力だ…今ので一割は削られた…) 無限に近い程の膨大な魔力を持つレイスの魔力を一割削るだけでも凄まじいことではあったのだが、レイスが一番驚いたことは… レイス(いい選曲だ…ということは、俺に気づかれずに潜んでいたのか…!?確かに最大限に警戒はしていなかったが、違和感すら感じなかった。つまり…奴は俺と互角かそれ以上の実力者、もしくは気配を断つ特殊な魔法を持つ者…ということか…) 大広間の床は砕かれた為、落ちるはずなのだが、落ちているのは誰もおらず、大広間にいた全ての人間は、瞬時にレイスが作り出した四角形の『風絶結界』の中にいるため、落ちてはいないが、混乱に包まれていた。 そしてレイスは結界の上に立っている。 そして大広間を一撃で崩壊させた悪魔は、翼を使い飛翔してレイスを見ている。
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