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運転手はそう言って去って行った
「シェンシュンさんの春巻きの方が大きそうッスね。
交換しましょう」
いきなり耕助が飛びかかかってきた。
(マズイ、中には)
「お客様、何かお困りですか」
ドアマンが定秋達に近づいてくる。
一瞬、耕助の目線がドアマンに移った。
僕は素早く生春巻きの包みの一部を破き、中に入っていたSDカードを回収する。
「いえ、なにも」
定秋は耕助に春巻きを渡し、冷静な顔で答えた。
「でしたら、中にお入りください。
外は暑いですから」
ドアマンに促されてホテルの中に入った。
(コイツも、優鬼の手の者。
ドアマンならば、荷物を持つはず)
ドアマンは玄関ホールまで付き添うとまたもとの場所まで戻って行った。
「今のドアマン変だと思いやせんでしたか?」
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