ー4truck

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(何でこいつがいる。 カードの中身がばれたのか――) 「別の仕事だ」 (そうだ、あの空港で女から奪ったカード、あのカードに何か) 「そういえば、あのSDカードには何か気になる情報が入っていたか?」 (もし、あれが最初に僕に渡すはずのカードだったとしたら。 あの女にはCIAとしての肩書と、運び屋の肩書の二つある。 しかし、監視が多い空港での受け渡しはタブー。 盗まれたのはてっきりCIA関係のデータだと思ったのだが) 「いやぁそれが、プロテクトが固くてねえ」 耕助は苦笑いを浮かべた。 (確かに、カードに施されたプロテクトは堅い。 だが、支部にある高性能演算処理システムを使えば3時間でプログラムは完全に復元される) 「でも、支部の方々の協力で中身のデータを復元することに成功しやした」 「で、中身は?」 「これです」 耕助はA4サイズの紙の束を渡した。
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