念願の高校生活

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夏美は一組、あたしは五組。クラスが離れてしまい、あたしはへこんでいた。 「ねぇ、あのひとかっこよくない?」 隣に座っていた、太田由香が話しかけてきた。 「えっ?あっ!そうだね!」 元来内気なあたしは、いきなり話しかけられオーバーリアクションで答えてしまった。 「久保さん可愛いからアタックしちゃえば?」 (何言ってるのこの子…っいうか高校生ってこんな会話しないといけないのかな…。) せっかく話しかけてくれたし、会話を途切れさせたくなかったから話を合わせた。 「太田さんの方が可愛いよ、それにあのひとかっこいいからもう彼女いるかもしれないし…。」 「そうかな?じゃああたしアタックしてみようかなぁ。抜け駆けはなしよ?ちこちゃん。」 「ちこちゃん??」 「久保さんちっちゃくてしかも千恵美だからちこちゃん。あたしはゆかって呼んでね。」 強引だったけど、友達ができたみたいで嬉しかった。
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