樹月×睦月(樹月視点)

2/3
前へ
/25ページ
次へ
『紗重!』 慌てて駆け寄れば大丈夫と微笑まれた…睦月と重なって胸が痛くなる 『大丈夫…だから行こ』 どうして睦月も紗重も大丈夫と笑って…苦しいのに笑ってくれて…僕には何も出来ない 『ごめん樹月君!また今度皆で行こう?』 『八重!っ…ハァ…大丈夫…大丈夫だから』 『紗重の苦しむ姿私見たくないよ…無理して笑わないで辛いなら辛いって言って私達は双子なんだから』 『…ごめ…んね』 そこで気を失った紗重を八重と一緒に運ぶ 『ごめん…僕は』 『もしね…』 『え?』 『もしね…紗重が具合悪くなって一人家で休まなきゃいけないなら…私は来ないわ』 『………』 『来たとしても気になって心配で他の人をきっと気遣えない…上の空になってしまうわ』 そうやって八重は微笑んだ 『もし今の私達の立場が樹月君と睦月君だったらきっと今の私と同じことすると思うわ』 『うん…そうだね』 八重の優しさに涙が出そうになった…紗重を黒澤家まで運び家まで急いだ 家に着き睦月のとこまで行けば睦月はぐっすりと寝ていて起きたのは夜中だった 『あれ?樹月?』 寝ぼけ眼な顔が可愛い 『睦月…大丈夫?』 睦月はニコと笑って 『樹月…ぎゅっとして』 びっくりしたけど滅多に甘えない睦月が甘えたことが嬉しくて抱き締めた スリスリとすりよられ思わず笑みがこぼれた 睦月をこの先ずっと守ろう…絶対にこの笑顔を守ろう 大好きだよ。睦月 END
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加