一章

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「いったーい!何すんだよ!!ねぇ慰めて?」 「馬鹿言うなっ、まずはおみつさんから離れろ!」 藤堂の顔が近付く。 永倉が藤堂の肩を掴み引き剥がそうとしていると、慌ただしい足音が近付いて来る。 「がー!やっぱりお前か!!平助っ」 大きな体を揺らして現れたのは原田だった。 原田は藤堂がみつに抱き付いて顔を近付けているのを見た。 「お前何やってんだよ!みっちゃんから離れろ」 「ちっ。左之じゃん、久しぶりー」 「ちっ、つったなっ!久しぶりー、じゃねえ!!は、な、れ、ろっ」 原田は無理矢理みつを引き剥がし、後ろへかくまった。 「良いじゃん、減るもんでもないしさー接吻ぐらい」 「許さーん!!そんな不純な行為!」 「とか言っちゃって、自分もあわよくばとか思ってんじゃないの?」 ――ぐっ 「当たりか、説得力ないね。左之にそんな言葉似合わないからかな?」
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