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「また来たのかよ。俺はもう戻るぜ」
原田は顔を渋らせ、槍を棚に立て掛けようとした。
「手合わせ、してやるよ」
目を丸くした。
「…珍しいな。自分から言って来るなんて…何か変なもん食ったんじゃねえか?」
「ちょっと、俺はお前みたいに拾い食いなんてしないの」
「俺だって拾い食いなんてしねえよ!!」
藤堂はくすりと笑った。
――弱味なんて見せれないよ
みつの言った言葉を思い返す。
弱いところを見せてしまったら、いつものようには接してくれないだろう。
それはどうしても嫌だ。
原田も永倉も優し過ぎる。
みつと同じように…
――このままで良いんだ
原田がいて、永倉がいて、沖田が土方が近藤が、皆がいる。
彼女と引き換えに、沢山の大切な仲間ができた。
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