五章

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      何故だろうか、最近土方に会うと胸がさわさわするし、会話をすると緊張してしまい、うまく話せない。 こんな事一度もなかったのに…。 山南の一件からだ。 それから土方を意識してしまう。 病気か何かなのだろうか? 「余計な詮索は止めとけ、良い結果に導かれん。今さっきみたいにな。」 「そうですねー。何か聞いたらげっそりしちゃいました」 「分かったらとっとと帰れ!明日は非番か?余裕だな」 「違いまーす。朝から見回りでーす。な、左之」 「押忍」 ようやく自室へ帰って行った二人を見送りながら、みつはまた一段と緊張した。 今は土方と二人っきりだ。 あの二人がいなくなったのが良いのか、悪いのか分からない。 「遅くまですまなかった。顔が青いが大丈夫かい?」 みつは返事をしようとするが、うまく声が出ない。
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