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いつも探してしまうあの人。
昔の初で純粋な頃の感覚が蘇った。
――あの頃の俺、恥ずかしかったや
と思いつつ、今日もあの人を探す。
恥ずかしくても、身体がそうしてしまうから。
屋敷をぐるりと回って歩いたが、いない。
お決まりの美しくなった着物がゆらゆらと揺れているだけで、あの人の姿は無かった。
――いつもならまだここにいるのに…
藤堂はその場に座り込み、考え始めた。
――そう言えば最近、山崎んところに通ってるよな
鋭い嗅覚で、どこからでも情報を探り当てる。
――なんで山崎なのさ
藤堂は立ち上がると迷わず山崎のところへ向かった。
その顔はどこか納得のいかない、むすっとした顔。
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