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「……言っていないので…」
「はぁ?俺に喧嘩売ってるわけ?そう言うことはすぐに言えよ」
気まぐれな藤堂を止める術はなく、山崎は永遠と藤堂の愚痴を聞かされるしかない。
「みっちゃんを想ってる奴は、お前一人じゃないの。でもだからと言って、みんなで共有する訳じゃないんだし、男なら男らしく堂々と捕まえとけよ。俺みたいにさ…って聞いてる?」
藤堂は書物に戻そうとした山崎の顔を両手でつかみ、自分のほうへ向けた。
比較的驚いていない山崎だが、迷惑そうだ。
「て言うかだいたい、みっちゃん独り占めして何してんの?いかがわしい事してないよね?してたら微塵に切り刻んで、五条川に流してやるから」
ばちんと山崎の頬を軽くはたいた。
ほんのりと赤らんでいる。
「………手伝いをしてもらっているだけです。」
「は?それだけ?」
「それだけです」
「本当にほんと?」
「本当です」
「…ふーん。まぁいいや。」
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