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「いつもの君らしくないですね。」
ふふふと笑う伊東がどこか妖艶に見える。
そう、何かを企んでいるようにも。
「そうですか?いつもの俺ですけど」
「ふふ、なら良いです。少し心配になっただけなので、気にしないでください」
白い肌に綺麗に結い上げられている髷は、永倉よりも馴染んで見える。
伊東はゆっくりと藤堂の前まで歩み寄った。
「実は貴方に相談があるのです」
相談と言われても、何を相談されるのかさっぱりな藤堂は首を傾げる。
「俺、大した事言えませんよ」
「それでも、貴方の答えが聞きたいのですよ。藤堂君」
伊東は静かに話し始めた。
風も、静かに雨の匂いを運ぶ。
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