夏と休みと特訓と……

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メギドは全員に戦意がないことを確認してから魔力を収めた。今までまるで空気のように動かず、一言も話さなかったネルビが一歩前に出る。 無表情で尚且つ何も言わないネルビはある意味怒っているかのようにも見える。 「まず、傷治す。……それから、主人の伝言、伝える」 「兄さんからの伝言……」 「涼ちゃんの伝言、ねぇ」 「涼恭……」 それぞれ各々の反応を見せて傷に治癒を掛け始めた。ネルビも何かを唱え、両手を空へと掲げた。 「世界、戻って……ね?」 戦闘により倒壊した出店や地面が次々と元通りに直っていった。
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