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「私、『繰人(クリビト)』。世界……少し、言うこと聞いてくれる。だから、修復……得意」
人差し指と中指を立ててVサインを作った。微かに笑っているように見えないこともない。
ネルビは十秒ほど停止した後、手を下げていつも通りの完全な無表情へと戻った。
「まあ、きちんと聞いてくれるようだな。んじゃ、人気の少ない場所に移動すっか。血の匂いもあるし、第一一般人に聞かせるような内容でもねえしな」
メギドは面倒くさそうに頭を掻いて言う。
「そこの姉ちゃんがここで遊んでた奴らを捕まえてる魔法乗っ取ってんだろ?なら、俺らが移動したあとに解放してやってくれ」
「まあ、否定する価値もないね」
七人は夏祭り会場をあとにした。
暫らくしてから会場内は再び活気に包まれた。
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