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「兄貴からの伝言を伝える」
先ほどまでの高いテンションではなく、重く暗い表情でメギドは会話を再開した。
皆がそちらへと視線を向ける中、アリスだけが別の方向に視線を送っていた。
(神は……まだ足掻いているんだ。よく懲りないもんだよ)
虚空から神を想像し、想う。
天使は全て神の仔。全てが神を愛しく想い、神を欲する。本人にその意思がなくとも、本能が、存在の根幹が、神に陶酔させようと思わせる。
「まずは一つ目。『覚悟がないならすぐにこの世界から手を引け』」
あくまで機械的な伝えられたことを伝えるだけの冷たい口調だった。
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