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「私は聞くわよ」
特に間も開けず、飛鳥はそう答えた。
これにはアリスとメギドも驚いた様子で口をあんぐりとさせていた。が、すぐに元へと戻した。
「言われた意味もわかります。今の私はただ『選別の右手』を後世に遺すための“担い手”。それ以上でもそれ以下でもない」
「そうなの。まだ四大貴族と呼ばれる人達には能力を引き継いでもらっていかなきゃならない。だから──」
「だから、それがどうしたのよ。私には毛程も関係ないわ。
『選別の右手』なしじゃ何も出来ないのなら、使わなくたって勝てるようななってやるわよ。使いこなせていないのなら、きっちり使えるようになって、ものにしてやるわよ。
私は私。ただそれだけよ」
きっぱりと言い捨てた。
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