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「まず初めに言っておくけど、涼恭は幾ら捜しても今は無理よ。そして、もうあの二人は私達の手が届かない場所まで行ってしまってる。
──だから、無駄よ」
そうはっきりと言い切ってから、飛鳥は自身の机に掛けてあった学校指定の鞄を手に取り、自分で言った言葉を苦々しく噛み締めるような表情で教室を出ていった。
あっという間の出来事で呼び止めることも出来なかった深矢らは暫くしてから動きだし、予め打ち合せしていたのかのように鞄を取って教室を出た。
「夜霧のヤツ、今にも泣きそうなツラしやがって」
「私達にもまだすべきこと見付かったわね」
「前回は関われなかったが、今はそんなこと気にしている暇なかったな」
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