23624人が本棚に入れています
本棚に追加
そして、そこに飛鳥様が朝城からの依頼で転入していらっしゃって、全ての歯車が動きだしました。
私は朝城本家に呼び戻され、あの日がやってきました。
それは涼恭様が完全に用済みとされてしまった日。
あの時の心は死ぬまで忘れるつもりはありません。
主人の痛みを従者が知らないわけにはいきません。
今も私の胸に残るこの痛みは私への咎めです。罪であり、罰です。
私は二度と涼恭様を裏切りません。それは制約であり、誓約。破ると私にもそれ相応のものが下ります。
もちろん、場合によっては死を。
貴方様のご命令は必ず守ります。
自身の命のためなどではありません。
もう貴方様に、あんな哀しげな表情はしてほしくないのです。
最初のコメントを投稿しよう!