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「失礼と承知ながら、私にもそれをお願い致します」
「楓……」
名を言ったのは叶。
現われたのはいつもと同じ侍女服に身を包んだ紅楓だった。
「私も共に参ります」
「死んじまうかもしれないぜ?」
「死など主人がいなくなるよりは幾分もマシです。それに、これは我が主人……涼恭様の命でもあります。私は行かねばなりません。
どうかご同行の許可を」
楓ははっきりと述べ、返事が返ってくるのを待つ。例え断られようと無理してでも行くつもりである。
「いいじゃない?連れていってあげても」
まず先に口を開いたのはアリス。アリスは周りのメンバーへと視線を送った。
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