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門へと歩み寄り、そっと門に手を添える。
皆のいる方向へ振り返ったメギドは口端を吊り上げて高々と吠えた。
「兄貴か『力を示せ』っつってんだ。単純に示しゃあいいんだよ。──『俊牙迅鋭斬(シュンガジンエイザン)』!」
手で触れていた部分を中心に巨大な三本の爪痕が門に刻まれる。
門の扉が大きく軋みを上げて開いた。門の向こう側へとメギドは入っていく。
メギドが完全に通過し終えると同時に門は閉まった。爪痕も消えていた。
「あの門、一人ずつ……しか、通れない。……資格、は、強さ。メギド、合格」
「楽しそォなアトラクションじゃねェか」
歪んだ満面の笑みを浮かべたバルドが我先にと前へ出、大剣を構えた。
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