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「にしても、こんだけ大量に綺麗な蒼い色した血弁華が咲いてるってことは、だ」
「いっぱい、血……流れた」
「まあ、そうなんな」
メギドの言葉をネルビが引き継ぎ、メギドが締め括った。
「戦いがあったのは確かね。この辺でそれがあって、大量の生き物が死んだ。もしくは、大怪我を負った天使やそれに並ぶ存在が怪我を押して戦ったか。そんなとこだね」
「朝城……いや、結影涼恭の、という線もあるがな」
ディルクは摘み取った血弁華をその紅い瞳で見つめながら呟く。
「あくまで可能性の話だがな」
周りの視線が自分に向いていることもあり、ディルクは適当に言葉を濁して話を切り上げた。
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