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「存在の有無など、今この場においては些細なこと。この場の全てが俺であり、俺ではない」
また近くからディルクの声が。そちらへ振り向くがやはり誰もいない。
さらに何時の間にやら胸を突き刺したディルクの姿も消えていた。
そこから判断出来る今自身が置かれている状況はただ一つ。
「幻覚にはめられてる……?」
「今更気付いたのか?馬鹿め」
今の言葉が正解だと告げるように黒ローブの周りに大量のナイフが浮かんだ。切っ先は全てが黒ローブを捉えている。
「現実(マコト)か幻覚(ウソ)か、今のお前には判別すら出来まい」
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