最終決戦・序

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「ツヴァイハンマーデュアルってな」 深矢は二刀を持つ高弦に対抗するように両手にツヴァイハンマーを構えた。 大槌を同時に二本持つ深矢。高弦には小動物が精一杯の威嚇をしている姿に見えた。 「行くぜ爺さん」 双眸で高弦を捉えながら深矢は地面を強く蹴った。防御など甘い思考は全て遮断し、最低限の魔力を体に纏わせ、両足と両腕、ツヴァイハンマーに大量の魔力を回す。 攻撃こそ最大の防御。その言葉を体現したかのような状態だった。 深矢が高弦に突撃したのを見計らい、霞弥も胸の前で腕を交差させ、呪文を唱え始めた。
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