最終決戦・序

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技の衝撃で爆風が起き、粉塵が舞い上がる。その爆風で深矢は空中に吹き飛ばされた。 準備はいつでも整っている。成功させる自信はある。世界は自分を中心を回っていると思えばいい。 それに最大の布石は成功した感触が確かにあった。 「ぬぐぅ。これは……」 晴れていく粉塵の真っ只中で深矢の高弦を受け止めた体勢のまま、硬直して動かない高弦の姿が。否、動かないのではなく動けない。 なぜならば、 「『衝撃の槌』だ。憶えとけ」 深矢の放った『衝撃の槌』にかかっているからだ。『衝撃の槌』は強く放てば放つほど、拘束する度合いが変わる。 コツさえ掴めれば、力任せに放つほうが強くなるわけだ。
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