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「炎神よ、彼の者に灼熱と業火の加護をっ、『フレイム・コート』!」
一対のツヴァイハンマーのハンマー部分を炎が包み込む。
炎の灯されたツヴァイハンマーが高弦にねじ込まれた。
インパクトの瞬間、ツヴァイハンマーが機構をフルに稼働させ、それぞれ三つの機動音を吐き出した。
高弦は激しく吹き飛ばされ、数十メートル先まで地面を抉りながら地表を転がった。
ツヴァイハンマーが魔力のオーバロードにより、ハンマー部分の後部から熱風と煙をゆっくりと漏らし続けている。
(やられといてくれよ……──!)
「──この程度、倒れるにはまだ温いッ!」
血塗れの高弦が立ち上がった。
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