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それはただ密度の高い、それ以外それこそ他と大差ないぐらいの炎塊だった。
だが、実物の刀である風神雷神は確実に押されていた。
熱量はさほど高くない。しかし、圧倒されるような、そんな不思議な威圧感をただの炎の塊が放っていた。
「なんじゃ……、この、炎は!」
「ただの大きな火球よ。そう、ただ“全体が等しく密度の高い”火球。その名も『大灼塊(メテオ)』よっ」
炎塊から伸びた炎の線を握る力を強める。炎塊はさらに勢いを増した。
これこそが師ウィンドから出されていた課題の内の一つ。威力増加の技術の応用である。
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