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命中度を重視したただの炎弾ならば、切り捨てられて終わり。威力を重視した重い炎塊ならば避けられて終わり。
なら、両方のいいところだけを組み合わせ、短所を補い合わせればいい。
そんな発想から生まれたのがこの高密度炎弾『大灼塊』。
炎弾の追尾能力を持ち、炎塊の破壊力を持つ。
ここだけ言えば強過ぎる力だが、やはり短所──というより欠点がある。
発動までの時間と持続力。そして機動性である。
「ハアァァッ!」
「ぬぐ……!」
縄ほどにまで太くなった炎の紐を霞弥は引いては離し引いては離しを繰り返し、巧みに操る。
欠点をカバーするものこそが、炎塊から伸びるこの炎の縄だ。
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