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「がはぁっ……」
肺ごと空気を押し出されたような感覚を感じながら高弦は地面に打ち付けられた。
メキメキと身体中の骨が軋み、神経が悲鳴を上げ、二人の技を受けた部分が衝撃に揺らされる。
数コンマ遅れてから、漸く結果が身を砕かれるような激痛という形で知らされた。
「ッ……はぁ、はぁ……はぁ。……あ、ぶなかったぜ、正直」
「……そう、だね。……魔力、切れ一歩手前だし、足がフラフラだよ」
勝利の愉悦に浸る間もなく、緊張感が抜けたせいで身体から力が消え、深矢と霞弥の二人は地面にへたり込んだ。
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