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「ようやく来たのね、叶」
神殿半ば辺りで叶らは立ち止まった。即座にそれぞれの武器を構える。
瞬く間に緊迫感漂う空間となった。その中で叶が重く口を開いた。
「樟葉叔母さん……」
「叔母さんじゃなく、お姉さんと呼びなさいと何度言えば、貴方は理解するのかしらね」
そこにいたのは若干暗がりとなっている神殿の中でさえ、静かに蒼く煌めく『アカシック・ゼロ』を持つ朝城樟葉。青い衣を身に纏い、音もなく叶らと相対していた。
「兄さんは一緒じゃないんだね」
唐突に叶がそう言った。
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